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コールセンターにおけるCMSとは?メリットや選び方を解説
コールセンターでは、日々の入電数や待ち呼、放棄呼、オペレーターの対応状況など、常にさまざまな数値が動いています。こうした現場の状況を適切に把握し、安定した運営につなげるために活用されるのがCMSです。この記事では、CMSの基本的な役割やコールマネジメントの考え方、CRMとの違いについて紹介します。
CMSとは?CRMとの違いも解説
CMSはコールセンターのほか、さまざまな電話業務で活用されているシステムです。また、CRMなど、違いがわかりづらいツールもあり、どのようなシステムなのかわからないという方もいるでしょう。まずは、 CMSの概要やCRMとの違いについて紹介します。
CMS(コールマネジメントシステム)とは
CMSとは、コールセンターの運営状況を把握・管理するためのシステムです。入電状況や応答数、待ち呼、放棄呼、オペレーターの稼働状況などを可視化し、現場の状況に応じた運営判断に役立てます。
CMSを利用することで、コール数の増減や対応状況を数値で確認でき、人員配置の調整や応答品質の維持につなげやすくなります。コールセンター全体を安定して運営するために重要な仕組みです。
コールマネジメントとは何か
コールマネジメントとは、コールセンターの電話対応業務を量と質の両面から管理する概念です。呼量に応じた人員配置や、待ち時間・応答率を見ながら運営を調整することも含まれます。
コールセンターでは、経験や勘だけではなく、数値をもとに状況を判断し、継続的に改善していくことが重要です。コールマネジメントは、そのための基盤となる考え方で、CMSはそれを実現するために欠かせないシステムといえます。
CMSとCRMの違い
CMSはコールセンター全体の運営状況を管理する仕組みで、CRMは顧客ごとの情報や対応履歴を管理する仕組みです。
たとえば、電話の集中状況や待ち呼の増加を確認するのはCMS、顧客ごとの過去対応履歴を確認するのはCRMの役割です。両者を使い分けることで、全体の運営管理と個別対応の両方を最適化しやすくなります。
コールセンターでCMSが重要な理由
コールセンターでCMSが重要とされる理由としては以下があります。
サービス品質の向上につながる
CMSを活用すると、応答率や待ち時間、放棄呼の状況を把握できます。電話がつながりにくい状態にも気付くことができ、改善に向けた対応が取りやすくなります。
また、どの時間帯に混雑するのか、どの業務で負荷が高まっているのかも把握できます。感覚ではなく数値をもとに状況を判断できるため、サービス品質を高めるための具体的な改善策を立てられます。
業務効率化を図りやすい
CMSがあると、入電数やオペレーターの稼働状況を見ながら人員配置を調整できます。必要な時間帯に適切な人数を配置でき、過不足のない運営につなげられます。
また、対応状況をリアルタイムまたは定期的に確認することで、現場の負荷が集中しているポイントも把握できます。無駄な待機や過剰な残業を減らしやすくなり、コールセンター全体の生産性向上にもつながります。
顧客満足度の向上が期待できる
電話がつながりやすくなり、待ち時間が短縮されることで、顧客の不満が減少します。その結果、顧客満足度の向上が見込めます。
さらに、適切な人員配置や運営改善によって、オペレーターも業務に落ち着いて対応できます。その結果、応対品質が安定し、顧客体験の向上や企業への信頼感の醸成にもつながります。
コールセンターでCMSを活用するメリット
CMSを活用する具体的なメリットとしては以下があります。
現場の状況を可視化しやすい
CMSでは、入電数、応答数、待ち呼、放棄呼、対応時間などの指標を確認できます。現場の状態を客観的に捉えられるため、感覚に頼らない判断がしやすくなるでしょう。
また、どの時間帯やどの業務で負荷が高まっているかも把握できます。課題を数字で共有できることで、管理者だけでなく現場全体でも改善意識を持てるようになるでしょう。
人件費や運営コストの最適化につながる
呼量に対して適切な人数を配置しやすくなる点も、CMSのメリットです。過剰配置や人手不足による非効率を抑えやすく、運営上の無駄の削減にもつながります。
さらに、忙しい時間帯と落ち着いている時間帯を把握できれば、シフト設計や要員計画の見直しにも役立ちます。人件費の比重が大きいコールセンターでは、こうした運営最適化がコスト改善の後押しになるでしょう。
継続的な改善活動に活用しやすい
CMSは、継続的な改善活動の基盤としても有効です。数値をもとに課題を洗い出せるため、応答率改善や待ち時間短縮といった目標設定にも落とし込みやすいといえます。
また、施策の実施前後で変化を比較できるため、改善効果の検証にも有効活用できます。一時的な対応で終わらせず、PDCAを回しながら運営を見直していく土台として役立つ存在です。
コールセンター向けCMSを選ぶ際のポイント
CMSを選ぶ際は、機能の多さだけで判断しないことが大切です。ここでは、コールセンター向けCMSを選ぶ際のポイントについて紹介します。
導入規模や運営体制に合っているか
CMSは、自社の規模や運営体制に合ったものを選ぶ必要があります。小規模な窓口と大規模なコールセンターでは、求められる機能や管理の粒度が異なるためです。
また、現在の運営だけでなく、今後の窓口拡大や体制変更も見据えておく視点も欠かせません。必要以上に多機能なものは使いこなせない場合もあるため、現場に合ったバランスを見極めることが重要です。
操作性が現場に合っているか
操作性の確認も欠かせないポイントです。CMSは管理者だけでなく、現場担当者が画面を確認する場面もあるため、見やすさや使いやすさが定着率を左右します。
多機能であっても、操作しにくければ限られた担当者しか使わない状態になりかねません。導入前には、現場のITリテラシーや運用体制も踏まえ、無理なく活用できるかを確認しておきたいところです。
既存システムと連携しやすいか
CTIやCRMなど、すでに使っているシステムと連携しやすいかどうかも重要です。連携が不十分だと情報が分断され、確認作業が増えて現場の負担につながる可能性があります。
そのため、コールセンター全体の運用を見ながら、必要なデータ連携が可能かを事前に確認しておくことが大切です。導入後の使いやすさにも大きく関わる要素といえるでしょう。
セキュリティ面に問題がないか
コールセンターでは顧客対応に関する情報を扱うことが多いため、セキュリティ面の確認も欠かせません。アクセス権限、ログ管理、データ保護の仕組みなどは、導入前にしっかり見ておく必要があります。
特に外部システムと連携する場合は、システム面だけでなく運用ルールまで含めて確認したいところです。安心して利用できる体制が整っているかどうかが、長期的な運用のしやすさにも関わってきます。
まとめ
CMSは、コールセンターの入電状況や応答数、待ち呼、放棄呼、オペレーターの稼働状況などを可視化し、運営を数値で管理するための仕組みです。現場の状況を把握しやすくなることで、サービス品質の向上、業務効率化、顧客満足度向上につなげやすくなります。
また、CMSは現状を把握するだけでなく、課題の発見や改善施策の検討にも役立ちます。そのためには、自社の規模や運営体制に合ったシステムを選び、既存システムとの連携や操作性、セキュリティ面まで確認しておくことが大切です。
さらに、コールセンター運営の見直しを進める中では、アウトソーシングやBPOの活用も選択肢になります。外部の専門事業者を活用すれば、運営負担の軽減や人材確保の負荷抑制、安定した対応体制の構築につなげやすくなります。CMSによる運営の可視化とあわせて、自社に合った運営体制を検討することが、より質の高いコールセンター運営につながるでしょう。
ProCX編集部
NTTマーケティングアクトProCX