建設業

ナブコシステム株式会社様

自動ドアの故障受付業務を一部アウトソーシングし、社員の負担を軽減。 修理スタッフの稼働も減り、顧客満足度が向上。

課題・背景

  • 自動ドアの故障受付センターを自社運営していたが、社員の負担が増大。人手不足も課題に
  • 各営業所での故障受付を減らし、コールセンターに一本化したい
  • 作業員を派遣せず、電話応対でトラブルを解決してダウンタイムを低減したい
 

実施内容・導入の効果

  • 夜間および東京23区外の故障受付をアウトソーシングし、社員の負担を軽減
  • 定例会議や朝夕のミーティングにより、応対品質を向上
  • お客様へのきめ細やかなヒアリングにより、電話での一次完結率が向上

 

概要

街でしばしば目にする、「NABCO(ナブコ)」印の青いステッカー。このステッカーが貼られた自動ドアを手掛けるのが、国内シェアNo.1ブランドのナブコグループ様です。1957年創業のナブコシステム株式会社様(以下、ナブコシステム様)は、グループの一員として東日本地区における自動ドアの販売をはじめ、ステンレスサッシの製造・販売、回転ドアやセキュリティゲートの販売などを担っています。

自動ドアをベストコンディションに保つために、欠かせないのが保守・メンテナンスです。ナブコシステム様では長年にわたり、故障受付を行うコールセンターを自社で運営していました。ですが、24時間365日の受付対応を行うには、社員の負担が大きく、持続可能なコールセンター運営に課題を感じていたそうです。

そこでNTTマーケティングアクトProCXでは、まず夜間の故障受付を代行することに。その成果を受けて、東京23区外に関しては昼夜を問わずコールセンター業務を請け負うことになりました。2社でどのようにして二人三脚の体制を築いてきたのか、お話を伺いました。

ナブコシステム様とNTTマーケティングアクトProCXの集合写真

 

梛野 繁 様(写真右から1番目)
ナブコシステム株式会社 保守統括部 部長

小鹿 健一 様(写真右から2番目)
ナブコシステム株式会社 保守統括部 コールセンター センター長

衣川 將典(写真左から1番目)
株式会社NTTマーケティングアクトProCX 首都圏営業部門 統括マネージャー

阪東 景子(写真左から2番目)
株式会社NTTマーケティングアクトProCX 松山センター ジョブマネージャー

富永 一平(写真中央)
株式会社NTTマーケティングアクトProCX 松山センター スーパーバイザー

※部署名・役職は取材当時(2026年7月)のものです

 

課題

24時間365日の故障受付を社員が担当
人手不足や健康リスクの懸念を解消したい

ナブコシステム様は、自動ドアの不具合に対応するため、24時間365日体制で故障受付を行っています。当初は自社でコールセンター部門を運営していましたが、夜間対応の人材確保に課題を抱えていたそうです。

小鹿様

以前は、社員が24時間体制で電話受付を行っていましたが、人手不足の問題を抱えていましたし、スタッフの年齢層も高く、夜間勤務には健康リスクへの懸念もありました。こうした負担を軽減するため、まずは夜間の受付対応をアウトソーシングできないか、社内で検討を始めました。

コールセンターの人手不足の問題を抱えていたことを語る様子

梛野様

ナブコグループは、ナブコシステムの他に、西日本地区を担当するナブコドア株式会社、九州・沖縄地区を担当するオリエント産業株式会社を擁しています。この2社では、以前からNTTマーケティングアクトProCXに自動ドアの故障受付業務をアウトソーシングしていました。グループ3社で委託先を統一した方が効率的ですし、自動ドアという特殊な商材に関する知識もお持ちなので、同社に依頼することにしました。

ナブコシステム様の自動ドアには、この「自動ステッカー」が貼られている

ナブコシステム様の自動ドアには、この「自動ステッカー」が貼られている

 

 

実施内容

夜間および東京23区外の故障受付について、アウトソーシング導入を提案

2023年から、NTTマーケティングアクトProCXが夜間の故障受付を請け負うことになりました。愛媛県松山市に位置する松山センターに2席を設け、オペレーターが対応にあたりました。

阪東

立ち上げ時は、ナブコドア様やオリエント産業様の故障受付業務を経験したことのあるメンバーをアサインしました。また、責任者がナブコシステム様に伺って研修を受け、同社の資料と私たちのノウハウをマニュアル化し、故障受付の対応を行いました。

アウトソーシング導入について語る様子

富永

私は、かつてナブコグループ様のオペレーターを経験しており、ある程度知識のある状態で管理者としてプロジェクトに加わりました。ただ、同じ自動ドアの故障受付業務でも、各社様で対応が異なります。当初はナブコグループ各社様の故障受付を兼任するオペレーターもいましたが、現在はナブコシステム様専任のオペレーターが対応しています。

さらに東京23区外に関しては、私たちが昼夜を問わず24時間体制で故障受付を代行し、23区内に関しては、引き続きナブコシステム様が電話対応をされています。

梛野様

東京23区は、ホテルのコンシェルジュのような細やかなサービスをお求めのお客様が多くいらっしゃいます。また、1棟のビルに何百台もの自動ドアが設置されていることもあり、現場を熟知した者でなければ故障したドアの特定が難しいケースもあります。そのため、23区内は引き続き当社が対応し、23区外のお客様からの故障受付をNTTマーケティングアクトProCX 松山センターの皆さんにお願いしています。

 

 

オペレーターの技量が顧客満足度に直結

故障受付業務では、まずオペレーターがお客様から自動ドアの状態についてヒアリングし、電話で改善が見込める場合は、お客様にご対応いただきます。軽微なトラブルであれば、ドアレールの異物を取り除く、一度電源を落としてから再起動するといった方法で復旧することも多いのです。それでも改善が見込めない場合、オペレーターがナブコシステム様に修理スタッフの派遣をご依頼するというフローになっており、本当に修理が必要な故障か、作業するスタッフに正確な情報を伝えられるか、オペレーターの技量が問われます。

梛野様

自動ドアの故障で最も多いのは、「動かない」「異音がする」というトラブルです。特に台風シーズンや冬場は、コールセンターへの電話が多くなります。ただし、いざ修理スタッフを派遣してみると、電源を入れ直したり、レールに挟まっていた枯葉を取り除いたりするだけで、すぐに復旧するケースも。お客様の契約プランによっては、スタッフの派遣費用がかかってしまうこともあり、こちらとしても心苦しく思います。もしオペレーターのアドバイスにより、お客様ご自身でトラブルを解決していただければ、修理スタッフが到着するまでのダウンタイムも生じず、顧客満足度の向上にもつながります。さらに、本当に修理が必要な現場に人材を投入することが可能です。そのためにも、オペレーターの対応がとても重要なのです。

オペレーター対応の重要性を語る様子

富永

お問い合わせをされるお客様は、自動ドアの構造に詳しいわけではありません。どのドアでどのような異常が発生しているのか、筋道立ててご説明いただくのは難しいこともあります。こうしたお客様から、オペレーターがいかに情報を聞き出し、正確に状況を判断するかがポイントです。故障でお困りのお客様に安心していただき、なおかつお客様の情報を正確に修理スタッフの皆様に伝えるか。お客様と修理スタッフの双方に寄り添うことが、オペレーターの役割だと思っております。

阪東

異音一つとっても、「ガーガー」という機械的な音か、「シャーシャー」と擦れるような音かによってトラブルの原因は異なります。また、お客様によって異音の表現はさまざまなため、オペレーターが丁寧に話を聞いて詳細を引き出すよう意識しています。

小鹿様

オペレーターの皆様は、そうしてお客様から聞き取った内容を修理スタッフの手配書に細かく書き込んでくださいます。現場を知る熟練スタッフであれば「あのビルでドア上部からギーギーという異音がするなら、こういったトラブルが考えられるな」とあらかじめ予測を立てた上で、スピード感をもって修理にあたることができるんです。

 

 

お客様の声を一つでも多く聞き、ブランド維持に貢献

応答品質を高めるため、ナブコシステム様とNTTマーケティングアクトProCXでは、事例の共有や品質改善に向けた提案を行う月に一度の定例会議を行っています。さらに、朝晩の引き継ぎ時にも、ミーティングを実施しています。

富永

オペレーターによって経験値が異なるため、いかにして応答品質を平準化するかが最大の課題です。松山コールセンターでは、ベテランが新人をサポートするだけでなく、ベテラン同士、新人同士でも常に確認し合いながら、自分の経験を周囲と共有しています。ナブコシステム様のコールセンターとも連携しながら、さらなる品質向上を目指しています。

オペレーターの経験値差があるが応答品質を平準化するための取り組みを語る様子jpg

阪東

オペレーターを指導するスーパーバイザーの品質平準化も、課題となっています。新人育成に関しては、指導スタッフが変わってもどこまで教えたのかすぐにわかるよう、進捗管理表を作るといった工夫をしています。現状では、故障受付において最も時間がかかるのは、ビル内のどの自動ドアにトラブルが発生しているのかという現場特定です。スムーズに特定し、お客様へ高品質なサービスを提供できるよう、スキルアップに努めたいと考えています。

小鹿様

松山コールセンターの皆様は、私たちと同じ目標を掲げている仲間であり、故障受付を円滑に行うには2社の協力体制が欠かせません。こちらからご指摘する事項もありますが、「こういう判断をしてもらって助かった」と感じることが大変多く、私たちにとっても勉強になっています。良い関係性を築けていますので、今後も共に進んでいきたいですね。

梛野様

ナブコシステムの故障受付は、なくてはならないお客様サービスです。お客様の声は、事業成長の原動力。その点、松山コールセンターのオペレーターの皆様は、一件でも多くの電話を取ろうと懸命に対応してくれます。ナブコシステムのブランド維持に貢献していただき、本当にありがたいですね。

阪東

こちらこそ、感謝しかありません。これまでさまざまな企業様とお仕事をご一緒してきましたが、ここまで私たちに寄り添っていただけることは、決して当たり前ではないと感じています。手厚くフォローしてくださっているため、私たちもお力になりたい、もっと芯をついた品質改善をしたいという思いがより一層強くなります。今後ともよろしくお願いいたします。

 

お客さまの声

営業所への入電、修理スタッフの稼働を減らし、生産性が向上

NTTマーケティングアクトProCXと共にアウトソーシングに取り組んだ感想を伺いました。

梛野様

オペレーターの皆様の的確なご案内により、修理スタッフを派遣せずに済む『出動回避』につながっています。現在、自動ドアの設置台数は、増加の一途をたどっています。弊社では年間多くの自動ドアを新たに取り付けているため、故障に関するお問い合わせは今後も増えていくでしょう。オペレーターのスキル向上により、一次解決率を高めることがますます重要になっていくと思います。

また、委託前は私たちの各営業所にも、お電話がかかってきていました。自動ドアの現状、故障したドアの場所、お客様の連絡先などをすべて正しく確認し、修理スタッフに情報を伝え、お客様のもとに何時にお伺いできるかコールバックするまでに1件あたり約30分、込み入ったトラブルでは数時間かかることもあります。営業所の業務は多岐にわたるため、故障受付業務をアウトソーシングできれば、コア業務に人員や時間を充当させることができます。業務効率化、生産性向上の観点でも、非常に助かっています。

 

今後に向けて

付加価値を高め、お客様のかゆいところに手が届く存在であり続ける

応答率をさらに高めるため、松山コールセンターでは2026年7月からオペレーターを増員し、2席から6席に増やしました。

梛野様

松山コールセンターに故障受付をご依頼したものの、お客様によっては今も各営業所に直接お電話をいただくことがございます。こうしたお客様のご対応を松山コールセンターに切り替えるべく、このたび増員に至りました。また、オペレーターが応答しきれない電話もあるため、IVR(自動音声応答)の導入も現在進めています。

今後は、故障受付業務にとどまらず、コンシェルジュのような付加価値の高いコンタクトセンターを構築していくことが重要だと考えています。顧客満足度を高めるには、お客様のかゆいところに手が届く存在であり続けることが大事です。「ここに電話すれば、自動ドアのことはすべて安心して任せられる」と思っていただけるよう、サービスを拡充していきたいですね。

衣川

NTTマーケティングアクトProCXとしては、将来的には技術を活用しながら人に依存しない仕組みを構築し、人とAIのハイブリッドによるコールセンター運営をご提案できたらと考えております。AIは、故障受付対応だけでなく、オペレーターの育成にも活用できます。修理スタッフの方々のナレッジをAIに学習させ、オペレーターがお客様からスムーズにヒアリングできるようにしたり、AIを使って現場特定をサポートしたりといった使い方もできるでしょう。AIをさまざまな形で活用し、故障受付業務の自動化に近づけていけたらと思います。

将来的にはAIを活用して故障受付業務の自動化を目指すことを語る様子

梛野様

今、多くの企業様が人材不足を感じているのではないでしょうか。本来注力すべきコア業務に専念するには、適切なパートナー企業と連携し、業務の一部をアウトソーシングする必要があります。その際、丸投げするのではなく、委託する側とされる側が二人三脚で業務を進めることが成功の秘訣です。

NTTマーケティングアクトProCXは、私たちにとって信頼のおけるパートナーです。自動ドアという特殊な商材であっても、専門知識をしっかり習得した上でコールセンターを協業してくれました。自動ドアに限らず、特殊な商材を扱う企業様にとってはきっと心強い仲間になってくれると思います。

 

お客様情報

ナブコシステム

ナブコシステム株式会社様

精密動作を制御するモーションコントロール技術を活用し、「NABCO(ナブコ)」ブランドの自動ドアなど、さまざまな領域でトップシェアを有するナブテスコ株式会社様。ナブコシステム株式会社様は、ナブコグループ様の一員として東日本における自動ドアの販売を担当しています。さらに、ステンレスサッシの製造・取付、回転ドアやオフィスのセキュリティゲートの販売など、豊富な商品により安全・安心・快適なエントランス空間づくりを行っています。

 

 

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